務古屋 mukoya
笹道の景色-001
笹道の景色-001
受取状況を読み込めませんでした
笹道の景色-001|玄吾の杜 風景作品
作品について
本作品は、六甲山北麓にある「玄吾の杜」を題材にした風景写真作品です。
数十年にわたり手入れを続けてきた森の中で、その瞬間にのみ現れる景観を記録し、和紙プリントとして制作しています。
僕がこの森にはじめて出会ったときに、心が奪われた霊性の漂う神聖な景色です。
人の為の場所にせず、森に問いながら、一歩ずつ慎重に足を踏み入れないといけないと思わされた大事な場所。
僕は、当初、この景色との関係を非常に悩みました。
僕の周囲にいたひとりの建築家は、この笹の道の上に橋をかけて共存しようと計画しました。ある作家は、この笹道の傍らに小さな小屋を建てて住まうことを考えました。
でも、僕は、この景色には手を入れず、少し離れたところから見守り続けるという選択をし、森もそれに静かに合意して、その他の選択を拒み続けました。
この景色も、朝と晩、季節、瞬間瞬間に応じて様々に表情を変えます。夏が来ればゲンジボタルが飛び交い、神秘的な風景が訪れます。それはそれは、美しい瞬間です。
▍作品一覧
玄吾の杜について
玄吾の杜は、六甲山北麓に位置する森です。
この地は江戸期に木材需要による乱伐で一度は禿げ山となりましたが、約120年前、本多静六による治山事業によって再生され、現在の豊かな森林へと回復しました。
また同時期、本多静六は明治神宮の森の造営にも関わっており、玄吾の杜はその思想的流れを汲む森として、しばしば「兄弟の森」とも捉えられます。
私はこの森の荘厳な景観に深く魅了され、その自然のスケールを損なうことなく、新たな“森=庭”のあり方を探り続けてきました。
人為と自然の境界を問い直しながら、既存の庭園概念に依らない独自の景観表現を追求しています。
玄吾の杜においては、関わる人間に一定の制約を設けながら、この森と長期的な関係性を築いています。
森と作品の関係
静かで深い120年の森に棲まい、手を加え現れた場を杜(玄吾の杜)と定義して、土着の予感を宿した大きな景観や陰影を作り、定点観測するようにして、四季折々の変化とともに、そのつど現れる象徴的な景色を撮影して作品にしています。
美しい景色を探して旅先でシャッターを切るよな写真家とは対極にある行為かもしれません。
また、写真はひとつの表現としての手法でしかなく、膨大な時間と手間をかけて景色をつくり、最後の行程で現れる偶発的な瞬間を写真に収める行為と、その景色や瞬間自体が作品そのものであると私は捉えています。
派手な色彩ではなく、静かな景色ばかりですが、良ければ持ち帰って飾ってもらって心情や暮らしの変化と向き合ってもらえれば幸いです。そこに収められた静かで深い色彩と陰翳は、人を変える大きな何かを包括していると気付かされます。
作品詳細
| 作品名 | 笹道の景色-001 |
|---|---|
| 撮影者 | Tomoyoshi Hayashi |
| 撮影日 | 2022年6月某日 |
| 印刷方法 | 和紙プリント |
| サイズ | A4(210 × 297 mm) ※大きなサイズをご希望の場合は、別途ご相談下さい。 |
| 制作方法 | 受注後制作 |
| 納期 | 約14日 |
ご案内
実作品は、ギャラリー務古屋にてご覧いただけます。
和紙の質感や作品の佇まいを、実際の空間でお確かめいただけます。
玄吾の杜から生まれる作品
玄吾の杜では、森と長い時間をかけて向き合う中で生まれた景色や表現を、ひとつの作品として届ける活動を続けています。
「玄吾の杜の祈りと躍動を届けるPRODUCT」は、玄吾の杜という一つの大きなアートの場から生まれる作品を、継続的に届ける年間コレクションです。
Share