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笹道の景色-002
笹道の景色-002
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作品について
本作品は、六甲山北麓にある「玄吾の杜」を題材にした風景写真作品です。
手入れを続けてきた120年の杜で、その瞬間にのみ現れる象徴的な景色を記録し、
和紙プリントとして制作しています。
2014年の台風11号によって、
玄吾の森には、80ミリの大雨が3時間にわたり降り続いた。
その結果、主に敷地内の盛り土の存在した場所、
岩盤に根差していない表層の弱い箇所を中心に、
1日にして小さな家が一つ建つぐらいの土地が流され消失した。
樹齢100年近いヤマザクラも流されたので、
この場所では経験したこともないような条件で大雨が降ったのだろう。
大事に大事にしていた場所のいくつかが1日で崩壊したので、
僕の頭は真っ白になって、
言葉通り、放心状態となったが、
それにも関わらず、崩壊の後に降り注ぐの陽の光に
なんとも言い難い、神々しい慈悲のようなものを感じ、
喪失感を伴いながら、あまりに美しく、
心を奪われる自分があった。
それからしばらくなにかに憑かれたかのように
その光を追いかけた。
可視光から少しずれた光を取り込んで作品にしたもので、
人の見える光よりも異なった波長の光が写り込んでいる。
僕の心象風景に近く、
眼に映る景色ではなく、心象風景とこのレンズを通した景色に、
喪失感から逃避するかのようにしばらく夢中になった。
展示イメージ|View in a Room
玄吾の杜について
玄吾の杜は、六甲山北麓に広がる、深い自然と人との対話が続く森です。
森本来の地形や植生、時間の流れを尊重しながら、既存の庭園概念にとらわれない
新しい景観のあり方を探求しています。

森(杜)と作品の関係
静かで深い120年の森に棲まい、
手を加え現れた場を杜(玄吾の杜)と定義して、
土着の予感を宿した大きな景観や陰影を作り、
定点観測のようにして、四季折々の変化とともに、
そのつど現れる象徴的な景色を撮影して作品にしています。
美しい景色を探して旅先でシャッターを切るような
写真家とは対極にある行為かもしれません。
また、写真はひとつの表現としての手法でしかなく、
膨大な時間と手間をかけて景色をつくり、
最後の行程で現れる偶発的な瞬間を写真に収める行為と、
その景色や瞬間自体が作品そのものであると
私は捉えています。
派手な色彩ではなく、
静かな景色ばかりですが、
良ければ持ち帰って飾ってもらって
心情や暮らしの変化と向き合ってもらえれば幸いです。
そこに収められた静かで深い色彩と陰翳は、
人を変える大きな何かを包括っていると
気付かされます。
作品詳細
| 作品名 | 笹道の景色-002 |
|---|---|
| 撮影者 | Tomoyoshi Hayashi |
| 撮影日 | 2014年9月某日 |
| 撮影機材 | Leica |
| 印刷方法 | 和紙プリント / フォトアクリル |
| サイズ | A4(210 × 297 mm) ※大きなサイズをご希望の場合は、別途ご相談下さい。 |
| 制作方法 | 受注後制作 |
| 納期 | 約14日 |
ご案内
ギャラリー務古屋にて作例の一部を展示しています。和紙の質感や作品の佇まいを、実際の空間でお確かめいただけます。
『SHIKI-COLLECTION』|1カ年四枚組み作品集
玄吾の杜では、森と長い時間をかけて向き合う中で生まれた景色や表現を、ひとつの作品として届ける活動を続けています。
『SIKI-COLLECTION』は、玄吾の杜という一つの大きなアートの場から生まれる作品を、継続的に届ける年間コレクションです。
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